2025年秋季 犬猫健康診断レポート(第2号)

2025年秋の健康診断キャンペーン期間(2025年9月1日〜11月29日)にかけて、当院で健康診断を実施しました。
受診してくれたのは、 20頭のわんちゃん・ねこちゃんです。

現在、当院では2026年春の健康診断キャンペーンならびに犬のフィラリア予防シーズンを迎えています。
今回は、その参考資料として、前回(昨年秋)に実施した健康診断の集計結果をご紹介します。
健康診断で見つかる異常の傾向は季節によって大きく変わるものではありませんが、春の健診内容や検査項目を考える際の参考としてお役立ていただけますと幸いです。


受診の内訳

■ 種別内訳

種別頭数
3頭
17頭
合計20頭

■ 検査コースの内訳

コース受診頭数
Aコース15頭
Bコース2頭
Cコース3頭

Aコース:血液検査+尿検査
Bコース:Aコース+心電図・血圧測定
Cコース:Bコース+レントゲン検査・超音波検査


年齢別の健康診断結果

当院で2025年秋に行った健康診断(犬3頭・猫17頭、計20頭)の集計結果です。

全体の70%(14/20頭) に、何らかの異常(軽度異常~要精査を含む)が見つかりました。
また、年齢が上がるほど異常が見つかる割合が高くなる傾向がみられました。

※11歳以上の年齢層は受診頭数が少ないため、割合(%)は参考値としてご覧ください。


精査・通院・治療などが必要となった主な異常(傾向)

今回の健診では、以下のような異常がみられました。
※ここでいう「異常」は、健診時点での軽度異常~要精査を含みます。


■ 脂質・肝胆道系(血液検査)

中性脂肪や肝酵素、コレステロールなど、血液検査で拾える代謝系の異常が比較的多くみられました。
今回見つかった数値の上昇は軽度のものが多く、重大な肝疾患は見られませんでしたが、再検査や肥満対策、食事管理が必要となりました。


■ 腎臓(血液検査)

  • 腎数値の上昇

軽度の所見でも、今後の変化を追うために定期的な再検査や画像検査の併用が重要になるケースがあります。


■ 泌尿器(尿検査)

  • ストルバイト尿症
  • 尿中潜血

尿検査を行うことで、血液検査だけでは分かりにくいトラブルが見つかることもあります。
尿石症は若齢でもみられることがあり、注意が必要な疾患です。


■ 心臓(聴診・心電図など)

  • 心雑音(肥大型心筋症を含む)
  • 心電図異常

健診をきっかけに、無症状の心臓病の兆候が見つかることもありました。
今回発見された猫ちゃんの心電図異常は、聴診や血液検査では検出できない異常でした。


結果のまとめ

  • 受診頭数は 20頭(犬3頭・猫17頭)
  • 70% に何らかの異常(要フォロー所見を含む)を認めました
  • 7歳以上では約9割でなにかしらの異常が見つかり、年齢とともにリスクが高まる傾向がみられました
  • 秋季は特に、脂質・肝胆道系の異常が目立ちました
    すぐに重大な病気に発展するとは限らないものの、肥満や食生活を見直すきっかけになるでしょう
  • 血液・尿検査だけでも有用ですが、年齢や所見に応じて血圧測定・心電図・画像検査を組み合わせることで、早期発見につながる可能性があります

年齢に応じた検査のすすめ

健康診断は年齢ごとに得られる情報の質が変わるため、どの年齢でも大きなメリットがあります。


■ 若い子(〜6歳)

  • 見た目だけでは分からない初期変化を拾える
  • 若いときの基準値(その子の“普通”)を把握する
  • 将来の体調変化時の比較材料になる

※基本的な検査だけでも十分に意義があります。


■ シニア(7歳〜)

年齢が上がるにつれて、

  • 心臓や血圧の変化
  • 内分泌疾患
  • 画像検査を行わないと分からない臓器の変化

など、血液・尿検査だけでは拾いにくい異常も増えてきます。
年齢に応じて検査内容を見直すことが大切です。


健診を受けるきっかけにしていただければ幸いです

現在、当院では 春の健康診断キャンペーン(〜6月30日まで) を実施中です。
また、フィラリア予防のシーズンでもあり、健康診断とあわせてご利用いただけます。

「今は元気そうだから大丈夫」と感じていても、健診を受けることで “変化がないこと”を確認する という大切な意味があります。
大切なご家族の「いま」を知ることが、未来の健康につながります。
春のキャンペーン期間を、愛犬・愛猫の健康を見直すきっかけとして、ぜひご活用ください。